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【イラスト】理不尽な上司に悩まされ、夜も眠れない憑者【カコ】

かこちやん

上司に恵まれない川辺の憑者・カコ。
理不尽な物言いと命令と、暴力も辞さない彼の「上」は、カコをこき使いまくっています。
その面から行くと、カコにはちょっと可哀そうなところもあるかもしれません。
彼にはカコも、頭があがらないようです。困った。それはまた、後日のお話で。

こんばんは。

部屋に飾っていたパズルが、いきなり落下しました。

なんの前触れもなく、吊っていた紐がぶちりと切れたようで。どうも縁起が悪いような気がしてなりません。何事もなければいいなと案じております。
そう言えば、今日、草履の鼻緒が切れたらしく、履物を手に下げ、はだしで歩いている女性を見かけました。彼女にも、何事もなければ、それにこしたことはないのです。ところで、鼻緒が切れるとなぜ縁起が悪いんだろう。詳しく調べてみるかな。

縁起と言えば。
私はいつも、靴を履く時は左足から履くようにしています。
確か、右足からは切腹の時だけだったとか聞いたような。武士ではないですが、一度気になりだすと、守ってしまうんです。靴は午前中に玄関に下ろす…とかも、これの類でしょうか。私たちの周りには、意味もなくそういう言い伝えじみたものがあります。興味深いです。

というわけで、そろそろお休みします。

ご訪問、拍手、コメントあざーっす!
とっても嬉しく、励まされます。次も頑張って小話描こうと思えます。
ありがとうございます!
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テーマ : イラスト
ジャンル : 趣味・実用

【小話】悪事の温床候補を探せ!【更新】

小話更新です!
読み切りのさらりとした読み物です。それでは、どうぞ!↓↓

【悪事の温床候補を探せ!】

黒蝶堂の朝。

「すごく、すっごく大変なことに・・・」

微かに聞こえる、上擦り、息も絶え絶えな声を耳が拾った。
どうやら、先に堂内へ向かった男が、ぶつぶつ呟いているらしい。

「・・・一人でも、賑やけぇやつだな。」

はちは重たい足取りで、店内へ様子を見に行こうと立ち上がった。
と、

「血が止まらないのですか?何も、見えないですね・・・」

更に聞こえてきた困惑の声が、扉の向こうでか細くなり、途絶えた。
物音一つ聞こえなくなり、しんと静まり返る。
物騒な言葉に疑問を覚えつつ、はちは自然と急ぎ足になった。

意識よりも先に、目が彼を探し始める。
と、堂長席の脇に、声の主・しろの後ろ姿があった。

「・・・どうした?」

平静を装い静かに問う。しろの他に人間はいないようだが、用心するに越した事は無い。
おそるおそる、近づいていく。

その時。
血の気の引いた、青白い顔が振り返った。

たじろぎ、一歩後退したはちに、彼は言った。

「手からものすごい血の臭いがするんです」と。



堂長席に置かれたレジスターが、年期の入った色味を反射させる。その横に、大小様々の硬貨が散らばっていた。
はちは昨夜の出来事を思い出した。

「たまにはいいじゃないですか」
白い彼が言い張るものだから、今日のレジの整理を担当させた事を。

内容は簡単だ。金庫からレジ用の現金を取り出し、引き出しに仕舞う。
ただそれだけの仕事のはずだった。

「でも、僕は出血してないんですよ。」

はちは、全身から力が抜けるのを感じた。

「・・・それは血の臭いじゃねぇ。」

きょとんとするしろへ一言。

「金属臭だ」と短く吐いた。

パニック気味の声が届いたものだから、もしやしろが目に怪我でも負い、一時的な視界不良になったのではないか。
もしくは、何者かに刺されたのではないかと。
可能性は低いが、最悪の展開の一候補として、あり得ない話ではないと勘ぐっていた彼は、目の前のあんまりに平凡な現状に脱力し、なだれ込むように席に座り込んだ。
最近じゃ、鉄砲を携帯している奴まで現れた。黄色い男が持っていたあれはきっとモデルガンに違いないが、物騒な世の中になったものだ。

一方のしろはというと。

「そういえば・・・こんな臭いだった気もします」

他人事のように言い、「どうしてですかねぇ」と脳天気な疑問を出すほどの余裕を見せた。

「…さぁな。」

「わかりました!」

「…なにがだ。」

「血と涙の結晶だから、血の臭いがするんですね!」

そうに違いないと、青い目を輝かせるしろに、はちは返す。

「それは、汗水垂らして、の間違いだ。」

血の臭いがするなんざ、どんな修羅場で働いた対価なんだよと、自身のこめかみを叩く。

しろは首を傾げる。

「あ、汗と涙のでしたか。」

「海が近ぇのか、それとも運動会か。」

「笑いあり涙ありなんですよ、つまり。」

「・・・そりゃ、波瀾万丈な人生だな。」

脈絡無く織られていく話に、はちの適当でいい加減な相槌が飛ぶ。

「そんな世の中、渡り歩くには、」

「まず真っ先に、金が必要だと。」

肩を竦めるはちに対し、楽しげに笑むしろは続ける。

「でも、この家は昔からお金の匂いなんてしませんね。」

「・・・金がなくても、生きていかねぇといけねぇからな。」

「血じゃだめですか?」

食用にどうですかと、彼は提案する。
はちはあっさりと応える。

「そりゃ、駄目だろ。」


表通りでは、向かいの弁当屋の店主が、のれんを出し、店の前を箒で掃き始めた。
彼女が時折差し入れしてくれる料理が、彼らの食の一部を支えているのは疑いのない事実だ。

硬貨をすべて元通りに仕舞い、レジスターの鍵を閉めたしろはその鍵をはちへと渡した。
伸びをしていたはちはそれを受け取り、確かに、と呟く。
と、思い詰めたような表情のしろが頭上に豆電球を点灯させた。

「あ!血を換金したらどうでしょう。」

こいつ、まだ考えていたのか。
はちは少々ためらい、

「生産性のある話だな。捕まるなよ。」

一般的に血液は人間誰しもが作っているのだから、商品にできればいいかもしれない。なんてったって、元手はゼロみたいなものなのだから。
そういう意味で、話を合わせることにした。

だが、

「注射大丈夫ですか?痛いですが。」

「大丈夫だ・・・ってオレの血かよ!」

しろが本気で心配している。
前言撤回だ。「ダメだ」と、キツく否定する。
仮に、「大丈夫だ」と言ってしまえば、即刻病院に連れて行かれ、太い針をぶっさされかねない。
白い彼はそこまでする男である。
発言のどこまでが本気なのかが計りしれず、かつ、一度やると言い出したら聞かない。
その上、冗談に聞こえないからタチが悪い。はちは左手首の脈を取った。まだ、大丈夫のようだ。

眼鏡を押し上げながら、確認のためにレジを開けた。

すると、ふわりと甘ったるい匂いが立ち上った。

「・・・今度は、なにをやったんだお前は」

しろを見やれば、彼は深緑の小瓶を掲げて見せた。ラベルの中央に”バニラエッセンス”とアルファベット表記されている。
しろは得意げに鼻を鳴らす。

「もし、お金の匂いが、人を狂わせてるんだとしたら」

「・・・だとしたら?」

「もしも硬貨がいい匂いだったら、なにやら怪しいお金の匂いがする人も、匂いが分からなくなっちゃうんじゃないでしょうか?」

「・・・クリーンになるってか?」

「そうですそうです!」はちは眉間を掻き、ふぅと息を吐いた。

「・・・残念だが、そういう奴らは現金なんて持って歩かねぇの。」

「え?」

「・・・カードとかでさっさと払うんだよ。キャッシュだ、キャッシュ。一括で、ってやつだ。」

少々の間。
そして、

「あぁ!失念していました。」

しろは地団駄を踏み、大層悔しがった。「やはり悪は手強いですね」と瞳をぎらぎら輝かせ、闘志を燃やしている。
はちは唖然としながらも、鼻につくその香りを外へ出すため、表の扉を開けた。
初秋の冷ややかな風に鼻先をくすぐられ、くしゃみを一つ。
押さえた掌から、甘ったるいバニラの匂いがした。

「…ケーキ屋が悪事の温床になったら、困るだろうな。」

ありえねぇけどな。
はちは自らの馬鹿げた妄想を振り払い、ふたたび堂内へと踵を返した。

【完】

ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました!
ハロウィンと全く関係のない物語でしたが、少しでも楽しんで頂けたら幸いです。

テーマ : オリジナル小説
ジャンル : 小説・文学

これからの時期は自分との闘いだ!

shiro.png

しろ落書き。
体温が周囲の温度とイコールなので、暑さにも、寒さにも強い(らしい)
「変温気質」といった感じですかね。基本的に、一般人よりも体温が低い事に定評のある彼です。

こんばんは!

明日からはまた一段と寒くなりそうです。
朝は暗くて起きれず、昼は未だ暑く、夜はぐっと寒い。
四季っていろんな環境が味わえて好きなんですけども、どうも寒さに弱い体質なので、エンジンがかかりにくいです…これからの時期は自分との闘いだ。がんばろう!

気が付けば10月も終わりに近づき、今年も残すところあと2カ月。
去年の作品数を超えることができるのか、これからの努力次第で決まりそうです。お仕事も忙しくなりそうですが、時間は作れるはず。ポメラ片手に、ぽちぽちやっていきます。ネタだけは山のようにあるんです。あとは、文字にするだけ。そこに手間取るんですよねぇ(汗)楽しい作業なのです。流れが流れてくれれば更にいい。
さて、今年のハロウィンもスルーの方向で行くのか。

…どうしたらいいでしょうかねぇと、悩んでいます。
去年使えなかったネタが、ここにあります。あとは優先順位の問題です。

ご訪問、拍手、コメントありがとうございます♪
もうすぐ小話完成です。あともう少し。もう少しだけ手直ししたら掲載します。
ハロウィンとは、まったく関係ない話になりそうです。

テーマ : イラスト
ジャンル : 趣味・実用

「カウントダウン型」とはなんぞや?

ぼたんとゆり

落書き。

(状況説明)
久方ぶりに遊びに来たにもかかわらず構ってくれない事にむくれた牡丹は、ゆりに何読んでるんだ?と冗談交じりに話しかける。すると、なんといつもは相手にしてくれないゆりがどんな風の吹きまわしか、本の内容の説明をしてくれることになった。が、案の定、牡丹の脳みそでは到底理解のできない内容の意味不明さと理解不能さと難解さに、この後なんと返答しようか困っている牡丹の図です。もちろん、ゆりは牡丹が答えに窮している事も、きっと誤魔化して騒ぎ立てるであろう未来の事も知っています。知っていながらも、牡丹が後に引けないよう、丁寧に丁寧に説明してくれます。なんともいい性格です。
(説明終了)

なんだかゆりのがお姉さんみたいになりましたが、両者、見た目は同じくらいって事で一つ。どうも、性格上相容れない関係
のようです。もっと仲良くしてもいいのよ!と、案じてしまいます。

こんばんは!
楽して頭がよくなりたい!秋雨です。
おとといくらいの筋肉痛を、未だに引きずっています。そういえば身体の傷も、治るのが遅くなってきているし、夜になると早々に眠たくなる。加齢とは、無理ができなくなる事なのかと推測します。

夏の間はカーテンを開けたまま眠り、朝日を利用して起床してましたが、最近は窓越しの冷気がとても冷たく感じられ、かつ、朝も暗いのでカーテンを閉めることにしました。寝坊が恐ろしいですガクブル

今日はラジオでとても興味深い話を聞きました。忘れぬうちに描いておきます。
人間の性格の一つ「カウントダウン型」の説明でした。どういうものかと言うと、「物事の最後をまず考えて、逆算してあとどれくらい時間があるか、だから今何をするか、毎日考えておる」という方の話で、「小さい頃からの癖」だと。だから「思考回路が未来に向かっているのではなく、未来を推測したうえで、過去に遡りながら物事を処理している」と言い、「悲観的」なのだとも言っておりました。
ほほぅ、なるほど。私も昔は、似たようなところがあったのでちょっと理解できました。主に楽しい時間があとどれくらいあって、あと何時間で帰らねばならないのだなと常に意識していて、その時間が近づくたびに人知れず焦りを感じて悲しくなっていたものです。(最近は楽観的過ぎてどうしようもないのですが^^;)

時間は限りある。
だからこそ大切に。時にリラックスする事も大切なんだなと思います。

というわけで、惰眠をむさぼりたいと思いまs(ry
おやすみなさいませ!

ご訪問、コメ、拍手感謝です!
ぱちこん一つで今日も頑張ろうという気になれます。元気を分け与えてくださり感謝感謝なのです!
明日は話が描けるかな…時間を作るのです。

「憑者」たちのマークですから、さしずめ「憑紋」と言ったところでしょう。

かこ

ぱっつん前髪に赤と青のゴーグルをかけた、川辺の憑者・カコ。

こんばんは!
久々に走ったら足にマメができてその上、筋肉痛にもなりました。
自分でも驚くほど、なんとも鈍っている身体です。スポーツの秋とも言いますし、継続的に運動しようかな。

さて今回のイラストはカコちやんです。「ちゃん」ではなく、「ちやん」と表記するのがなぜか私のルールです。
彼の売る商品には、竜胆の紋が刻まれています。
そう、信じられないかもしれませんが、右下の黒いぐちゃぐちゃは竜胆なんです。

憑者たちには自分を表す、家紋のようなマークをそれぞれ持っています。
「憑者」のマークですので、さしずめ「憑紋」と言ったところかな。

ゆりは蝶、牡丹はぼたんの花、鬼桐さんは、⑤③の桐。と言った具合に。同じように、彼らにはそれぞれに「色」とか「方角」とかも振り分けているので、興味がございましたら、小話の中で見つけてみてください。まだまだたくさん憑者たちも人間たちも私の脳みその中でうろうろして出番を待っているのですが、いかんせん遅筆で。今年はあとどれぐらい書けるかな~と、期待と不安がないまぜです。

たくさんの訪問、拍手、コメありがとうございます!
萌えすぎて苦しい心情を「萌え禿げた」と言うのなら、嬉しすぎて天にも舞い上がる気持ちは「うれ禿げた」とでも表現すべきでしょうか。単純に禿げるのは、やはり抵抗がありますが、嬉しすぎて禿げるのなら仕方ないです。大人しくカツラを作って、そのついでに話も考えたいと思います。

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【小話】用法要領を守って、楽しくお使いくださいませ!【更新】

はち

なぜ横向きで表示されるんだ。

いつもご訪問ありがとうございます。拍手やコメントなど、とても励みになっています!

てなわけで、小話更新です。
この間の話があまりにあまりな商売風景でしたので、
今回は普通のを描こう!⇒なんか想像と全然違う!!いつもそんな感じです。

【用法要領を守って、楽しくお使いくださいませ!】

「・・・いらっしゃいませ。」

およそ客商売向けとは言えない低い声を発すると同時に、彼は頬杖をやめた。
足取り軽く、喜々としてやってくるサラリーマンと目が合い、にこりと笑われた。
またか。はちは、唇がひきつるのを抑えられないでいた。

普段ならば閑古鳥鳴く黒蝶堂。
なのに、今日はなぜか、来客が断続的にあるのだ。
しかも、皆が皆、上機嫌である。こんなに気味の悪い偶然があるだろうかと、はちは頭を抱えたくなっている。

秋の長雨がしとしと地上を濡らす表通りが、閉じたガラス戸越しに見える。それほど強くもない雨であるからか。屋根のあるアーケードまでの距離を、傘を持たない人々がここら一体に建つ店の軒下を伝ってアーケードに吸い込まれていく様子が、嫌でも目に入る席である。

時を遡っては、雨の降り出す数時間前の今朝方のことである。
はちは、軒出の下に小さなワゴンを設置した。そしてそこに、数冊の本を立てかけておいた。彼自身、なぜこんなことをするのかと疑問に感じていた。
だが、昼時の今、その理由が分かった。
普段はあっけなく通り過ぎていく類の人々が足を止め、本を手に取り、ぺらぺらとめくっては堂内に入ってきて、本を購入していくのである。

もちろん、カラクリはある。
本が瞬く間に紙幣と交換され、客の懐に収まるための条件はただ一つ。

「接客の勉強もして頂戴。」

――黒蝶堂の憑者・ゆりの指示通りに働けばいいだけだ。

雨の日だから本が濡れるんじゃねぇかと。出たくねぇんだけど。ぶつぶつ文句を言うはちにも構うことなく、彼女は朝、彼らに外のセットを準備するよう命じたのであった。

客足が途切れたところで、しろがお茶を入れた。
目をきらきらと輝かせながら、取っ手付きのマグカップを傾ける。

「まるで、本の処方箋ですね!」

皆さんほんと、嬉しそうに買って行かれてますし。しろが言葉を継げば、彼の脇でレジ打ちを終え、ほっと一息つき席に着いたはちが返す。

「本に治癒効果があるわけねぇだろ。病院が潰れるだろうが。」

「運命感じちゃうのかもしれないじゃないですか!」

雨の日に、自分だけの一冊に出会うなんて!と。
右手の人差し指を立てるしろを、はちは一笑に付した。

バカバカしい。運命なんて単なるコジツケだ、と。

「無意識に欲している書物なんて、人間を見れば直ぐ分かるわ。」

「・・・なんでわかるんだよ、そんなことが。」

棚の上。
意味深げなゆりの発言に、顔を向けて返事を促す。
ゆりは、手元の本から目を逸らさずに

「私は黒蝶堂の憑者だから。」

いつものように、淡々と答えた。

「・・・それは聞き飽きたっての。そのカラクリを聞いてんだ。」

はちの額に、鋭い痛みが走った。からんと机上に落ちるは、凝ったデザインの、いつぞやのティースプーンであった。表情は相変わらず能面のように冷たいが、はちの発言は、彼女の機嫌を多分に損ねたようである。

「堂長。」

「・・・な、なんだよ。」

ゆりは棚から降り、ぐっと詰め寄った。
はちは限界まで顎を引いた。時折、いやな予感の合図のように、赤く光る瞳が間近に寄ってきて、視界いっぱいに広がる。

彼女の小さな口が、ゆっくりと動く。

「貴方が感じる物全て、私に教えて頂戴。」

はちは、答えに詰まった。
痛覚が体を覆い、瞬間、視界が霞んでからの回復に、いくばくの時も経過していなかったからだ。

問われたのは、見えるものか?”感じる”なら五感か?それとも、現在の感情か?ぐるぐるぐると、考えうる候補が一斉に並び立ち、はちは、その中心で座り込んだ。

金魚のように口をパクパクと、しかし言葉を紡がない彼に、ゆりは肩をすくめた。

「貴方の世界は、内側も外側も、とてつもなく広いのよ。」

はちから距離をとったゆりは、目を閉じ、

「それを数文字の言葉で表すなんて、不格好だわ。」

再び開いた。
彼女の、まるで諭すような口振りに加え、

「ナンセンスですよ、はち!」

明るい調子で、しろが追い討ちをかける。

ひりひりと痛む額と、やんややんやと騒ぐ同居人に加え、ぎりぎりとひどくなる頭痛を押さえ、

「・・・オレにも薬をくれ。」

それも、とびきり効くやつな。

「はち、本に治癒能力はないんですよ!」

青い瞳を細めながら笑うしろに、はちはため息つくばかり。ぐったりと机に伏すも、再びゆりのスプーン攻撃を受けるとの結果に終わった。

黒蝶堂の扉が、再び開いた。

【完】

ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました!いかがでしたでしょうか。読んでくださる方が少しでも楽しい時間を過ごせていただけたら幸いです。

テーマ : オリジナル小説
ジャンル : 小説・文学

意外性は、どのポケットに入っているのか?!

はち

プロフィール欄用・黒川はち。
「こいつは困らせてなんぼだ」と、私は無意識のうちに自分の使命を感じ取っているのだろうか。

おばんです。

「Uたのプリンスさまっ!」を「Uたうプリンセス様!」と、間違えていた秋雨です。
全然違うじゃねぇですかい!
気づいた時に突っ込んでしまいました。

アニメーションは暇があったら見てます。
単に視界に居れるんじゃなくて、このあとどうなるか?!ってのを想像しながら。
いい意味で期待を裏切ってくれる事を、期待しながら、
いい年してアニメを見てます。

最近のおすすめは機関車トーマスと、ピングーです。

前者は、世界で大事な事を簡単に、かつ、皮肉めいて教えてくれます。
(伊坂幸太郎さんの小説にも出てきます。が、私は「蜜柑」のが好きです。)

後者は、自分の想像がまったく及ばない所で話が帰結してしまうところに魅力を感じます。

ええええぇ!?ってな具合に。最初のカットからオチを推測してみる作業です。
時間のある方は、一度お試しあれ。
あぁいう発想力は、どこからやってくるのか。しろのポケットには入っているのか?甚だ疑問です。

そういえばトーマスがアメリカの会社に買収される!?とかなんとか聞きました。
あの世界観を守ってくれるならかつ、日本でちゃんと見れるなら、会社なんてどこでもいいかな。

訪問、拍手、コメ感謝感謝です☆
小話が想像だにしないスピードで仕上がりそうです。

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妙なところで頑張り屋。

VSケーキ

こんばんは!

イッツアスーパ―落書きタイム。
右手にフォークらしきものを持たせたけれど、しろは両ききだったと書き殴ってそれから気が付きました。妙なところで器用さを発揮するので、問題無いです。

完成させた物語のうち、【しろとケーキが格闘する話】もあるのですが、それはまた後日に。
彼の性格上、
「うまいうまい」と食べるかと思えば、意外と真剣な表情で食べてる事が多いです。
小さい時から、妙な方向で頑張り屋さんです。
育てられる環境は、やはり大切だなと彼を見ながら思います。

さて。
話は変わりますが、やはりPCの調子が悪いので、必要なデータを移し変えました。
これで万が一の時でも、大丈夫です。多分。
もしサイトが飛んだら、復旧までしばらく時間がかかりそう。

やはり新しいのを新調すべきか…

そんなたわごとを呟きながら、おやすみなさい!
次はどの話に手をつけるべきか…幸せな悩みどころです。

最新の小話は、この↓の記事です。

ご訪問、拍手、コメント感謝です!
本当に励みになってます。がんばるぞうおおお!

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【小話】【一見さん】一休みしていかれませぬか?【大歓迎】【更新】

やっとこさ小話更新です。
一話完結。どぞっとどうぞ!

【【一見さん】一休みしていかれませぬか?【大歓迎】】

夕暮れ時を歩く私の肩の荷は、とても重たい。
荷物は革製の手提げだけ。
だが、右肩にずしりと偏った重みがある。
例えるなら、質量のある漬け物石が乗っているかのような、しかも、段々と重たくなっているような。そんな錯覚すら覚えるのだ。時折頭痛さえも感じ、くらりと目眩で倒れそうになる事もあるこの痛みには、いつまで経っても慣れそうにない。

最近はいろいろな出来事が一度に重なり、正直、精神的にも体力的にも限界だ。なのに、久しぶりに仕事が早めに終わった今日でも、思案の種は明日の仕事のことばかり。幸いにも、今日は給料日である。受け取った給料袋を懐にしまい、なにを買うアテもなく、街を徘徊している。

夕方であるのに、昼間のように明るいアーケードをくぐり、一道隔てた先に抜けた。普段は興味なく通過してしまうような、昔からの店が建ち並ぶ通りである。
その中でも、一段と年季の入った建物に行き着いた。
表には、これまた古めかしい看板が掲げられている。「黒蝶堂」と書かれているそれと、飾り気のない佇まいから、どうやら古本屋らしいことがわかる。

特に理由があるわけではないが、ワゴンに乗った本を覗いてみる。そこには、大衆文芸から小難しい専門書、美術本の山が積まれていた。ふと、とある作家の名が目に止まった。昔、好んで読んでいた作家だと気づくのに時間はかからなかった。懐かしくなり、手に取る。ぺらぺらとページをめくる。本を閉じて思う。彼もずいぶんひねくれた文表現をする作家に成長したのだな、と。少々もの悲しい気分に襲われた。

と、
店の奥からこちらへ歩いてきている人影が見えた。
手にハタキを持っているから、おそらく店員であろう。
今すぐ本を置けと、脳内の警報が鳴った。
頭上でパタパタされてはかなわないし、郷愁に誘われた勢いのままに買う、というつもりもないからだ。

しかし、手放すよりも先、店員の到着の方が早かった。
それでも、まだ遅くはない。
「あの、それじゃ」平静を装い、きびすを返す。

そのとき、
私は彼に呼び止められた。
黒縁の眼鏡に赤いネクタイを締めた、ずいぶんと若い男だ。実家の手伝いでもしているのだろうか。
彼は低い声で言った。

「・・・あの、もう暫くだけ、いてくれませんか。」

「は?」

発言の意図が分からない。
彼は目を背けながら、小声で呟いてきた。

「・・・誰かが居る方が、入りやすいと思うんすよね。」



結局、閉店までの時間帯、客人は私一人であった。私はなぜか彼が気の毒になった。が、本を買うつもりはない。それとこれとは別問題であるし、第一、本を読む時間がないからだ。しかし、立ち読みは続けている。生まれ持った、ノーと言えない性格である。

再び店内に人影が現れた。眼鏡の男かと顔を上げると、見るも見事な、白い頭の青年が立っていた。大きな毛布の乗ったテーブルを、扉に引っ掛かりながらも果敢に健闘し、外の空間へ運んできた。
私は彼を避け、本を置く。すると、彼は店の入り口にテーブルを設置し、即席のコタツを作った。そして、なにを思ったか、再び奥に引っ込み、戻ってきたときにはコンクリートに座り込み、急須から湯呑みへ、湯気の立ち上る温かなお茶を注いだのである。

「粗茶ですが、どうぞ。」

辺りを見渡すが、表通りを歩く人々は足早に通り過ぎるのみ。どうやら茶を勧められたのは、自分らしい。再び、断れない性格が災いし、私はコンクリの上に直に座り、わずかに温もったコタツに入った。
茶が冷えた体にじんわりと沁み込んでいく。心まで、解されていくようだ。
雑談を交わしながら、白い彼はにこりと笑い、さぁもう一杯と注ぐ。飲めばもう一杯。さらにもう一杯。腹内がたぷたぷになる。
そんな頃合、にこにこと笑う彼の白い頭がガクリとつんのめった。
先ほどの眼鏡の男が、ハリセンを握って彼の後ろに立っていた。

彼は板に付いたような呆れ顔だ。

「無関心とお節介なら、無関心が好まれるだろ。」

「まったく!はちは、心まで冷たい人間ですね。」

「冷たくて結構。火傷するより冷てぇ茶がいい。」

「知ってますか、はち。低温火傷って言葉をね!」

得意げな白い彼を前に、はちと呼ばれた男はため息を吐く。こちらへ向かって、申し訳なさげに頭を下げる。
ふと、私は思った。

――いい店じゃないか、なにかが妙だが。

それは、彼らの言葉の応酬に起因する感想かもしれない。
コンクリートに触れ続ける尻は冷たいが、最早感覚は無くなりかけているから、さほど関係は無い。

眼鏡の男、はちと目があった。

「…ついでなんで、中も見て行かねぇっすか?」

私は立ち上がり、彼に追従して店内に入った。



外から見たときはそれほどでもないと思ったが、中は意外と広い造りだ。向かいに小さなレジスターと黒電話の置かれた机があり、今は誰も座っていない。
誰もいない。

が、誰かがいる。
鳥肌が立つのを、抑えきれない。
ゾクゾクと、背の毛が立つような感触に襲われ、私は寒くもないのに腕をさすった。なにかしらの気配を感じるのだ。
この店に限った事ではない。最近、よくある身体の不調だ。だが、もちろん、誰にも言えない。言ったところで、白い目で見られるのがオチだからだ。

彼が席に着く。そして、私を見上げた。

「あんた、悩みがあるんじゃないか?」

唐突に砕けた口調にはなったが、不思議と不快感はない。
私は、返事に窮した。

「ずばり、恋の悩みですね!」

続けて飛んできた言葉に、今度は卒倒しそうになった。いつの間にか、背後から、白い男がやってきていた。私は挟まれ、身動きが取れない。

「もしかして、最近恋人と別れた、とか!」

白い彼の発言が、私の心拍数を上げる。

な、なんでわかった!
ここは古本屋だったよな!?興信所じゃないよな!?
確かに3日前、長々と付き合った彼女と別れたばかりだが。

「ここは黒蝶堂で、オレは黒蝶堂の堂長だ。お前の悩みなど何でもお見通しだ。」

内心の疑問に答えるかのような彼の発言に、私はくらりと目眩がした。
堂長と名乗った彼は、机上に広げた白い紙をちらちらと見ている。
小声で、「いるわけねぇだろ」と。咳払いし、こちらをみた。そして、言いにくそうに逡巡した後、

「・・・あんた、幽霊が見えるんじゃないのか?」

ぼそりと発言した。

な、なんでわかった!
ここは古本屋だよな!怪しいイタコの里じゃないよな!?
確かに1週間前、夜道の脇に佇む女性を乗せたら、途中で消え去ったけれども。

図星を指され、私は言葉を失った。
堂長のめがねが光った。

「それは、疲れてるからだ。」

「つ、憑かれているんですか?!」

「・・・あ、そっちじゃねぇけど・・・まぁいいか。」

なにがどう「そっち」ではないのかとつっこむ余裕はない。

「だがな、この本を読めば万事解決するぜ。」

私の前に、本が落ちてきた。反射的にキャッチしてしまう。彼の言葉が終わると同時の、まさに、「運命」としか言いようのない、ジャストなタイミングで、だ。
この店には、誰もいないはずだ。
そう、彼らのほかには誰も。

誤解の無いように言うが、私は気がついている。

この店はおかしいと。
しかし、なぜか抗えない。

私は、とある物語の路線上に、すでに立ってしまっている。
つまり、途中下車なぞできない。私には、話の「結」を見届ける義務があった。

そんな馬鹿らしい妄想にすら、私はNO!を突きつけられない。
堂長は私をじっと見据え、しろい男は笑う。

「今なら定価62000円の所を、39800円だが・・・どうする?」

「買った!」

私は、給料袋を懐から出しながら、即答していた。




男が去って幾ばくもなく。
はちはふぅと息を吐き、眉をひそめた。

「4万もする本を買っていく奴が居るとはな・・・オレの良心が痛んじまうぜ。」

「痛んだら、食べられないじゃないですか!」

なんともったいない。

明後日の方向に怒りを露わにするしろは、至極悔しそうな表情である。

「本も嬉しがってるわ。あんなに大切に抱えられたのは、100年ぶりですって。」
頭上から言葉が振ってくる。抑揚のない、今回の首謀者の声である。
通常であれば、はちは他人の心配事などに気を回せる人間ではないし、すべてを分かりきるような察しのいい性格でもない。しろの直感も明後日の方向に飛ぶことが常であるから、あのようにずばりと悩みを当てることなど、まず期待できない。
そんな彼らに、彼女は棚の上から指示を出していた。目的のためには手段を選ばない彼女がとった、平たく言ってしまえば、「高い本を売りつける」商法である。

彼女は落ち着いた声で告げる。

「珍しい本よ。図書館の地下書庫に眠れるくらいに。」

「つまり、絶版ってことなんだな?」

「きっと、よく眠れるに違いないわ。」

ご心配には及びませんよ!
しろが楽しげに、人差し指を立てる。

「さっきのお茶、お薬を入れてたんで、きっと大丈夫です!」

「お前の頭が大丈夫じゃねぇよ!」

やだなぁ、そんな強いやつじゃないですって。しろは笑う。

「彼には睡眠が必要よ。きっと、「つかれ」状態も解決するわ。」

だから「ちょこれーとを沢山」買ってきて頂戴ね。
彼女は言い、はちは再度ため息をついた。

そして、

「・・・ま、本人も納得して買ったならいいか。」

そう、結論づけることにした。



私は、夢見心地で帰路に就いていた。
冗談に聞こえるかもしれないが、何かいいことがありそうな、とても高揚した気分だ。
明日が楽しみだなどと、思い返せば本当に何年ぶりの事だろう。
過ぎゆく怪しげなネオンなど、私の目には留まらない。今すぐ帰って、この本を読まなければならないからだ。
もちろん財布は満身創痍であるが、久しぶりに、いい夢が見れそうな予感すらしていた。今度あの店に行ったら、
あのワゴンの本も買おう。これはつまり、偶然ではなく「運命」なのだから。

分厚い本を腕に抱きしめ、私は家路を急いだ。

【完】

お付き合い頂きありがとうございます!
なんだかいつもとはちょっと違う感じになったかな。珍しく働いているところの描写が、こんな詐欺まがいな感じですが^^;少しでも楽しんで頂けたら幸いです。




テーマ : オリジナル小説
ジャンル : 小説・文学

それはまるでアニメーションのように。

はち動画

ブログ村のプロフィール欄用はち。
クリックして別窓表示にすると、多分動きます。かくかくです。手抜き感が半端ないですごめんなさい。

ゆりやしろ、はちや牡丹やカコなどなど。
音楽を聴いている時、彼らを無性に動かしてみたくなります。
まるでアニメーションのように、さながらアニメのオープニングのように、彼らを脳内で動かして走らせて笑わせて泣かせて、イメージを膨らませます。

牡丹はなかなかの活躍で、卒塔婆を振り回しています。はちは座って頬づえをついたり欠伸をしたり。しろはくるりと振りかえるシーンが多く、ゆりの目は視線を合わせたくない感じに冷え冷えと冷めています、など。

いろんなイメージが出来ますし、
彼らを私から独立した存在と認めるためという目的もあります。
さぁ働くんだお前たち!

…なかなかに楽しい趣味を持っていると、自負しています←
昔から、1人遊びは得意です^^;

ご訪問、コメント、拍手ありがとうございます。
明日(もう今日か)には、小話が更新できるよう、たくさん睡眠をとりたいと思います。
おやすみなさいませ!

テーマ : イラスト
ジャンル : 趣味・実用

迷宮御殿の片づけほど、意味のない事はない。

整理整頓はち


はち@本の片づけ中。

はちと廊下と黒蝶堂内のでっかい本棚っぽいイラストです。
黒蝶堂は、広さが変わります。

道が人知れず狭まったり、棚が歪んだり、勝手に本が動いたりは日常茶飯事。
時に、はちやしろですら、道に迷ってしまう事もある模様。

だいたいが、ゆりの仕業です。
しかし堂内中央の「堂長席」が目印になっていて、そこまで戻ってこれれば、出口まで一直線ですのでご安心をば。


こんばんは!
図書館で本も手に取らず、背表紙を眺め、立ったままぼんやりネタを考えている私です。
結構集中できる有意義で良い時間が流れて、オススメです。
難点なのが、唐突にトイレに行きたくなること。
前触れもなく、図書館アレルギーの症状がでます。(←リンク先、過日記事参照)
なんとも困った体質です。

話は変わりますが、私は10月の初旬~中旬の気候が一番過ごしやすいと思ってます。
なので、明日あさってを超えてしまうと、ブルーな気持ちになるかもしれません。
寒くて暗い冬の気候は、気持ちがびしりと締まる分、身体が緊張しすぎて。

今年の冬はどうやって乗り切ろうかと、考えています。
やはりカイロか、マフラーか。悩ましいです。

訪問、コメント、拍手ありがとうございます!
明日は金曜日!個人的に一番寝坊しやすい曜日なので、そろそろお休みしますv

テーマ : イラスト
ジャンル : 趣味・実用

助けて、アインシュタイン博士!

ぼたん

らくがき牡丹さん。
墓場の憑者ですが、性格は陽気で、直感と勢いが原動力です。


こんばんは~
部屋に4つも5つも時計がある事に気が付きました。
大きいサイズから、小さいサイズまで。
色もばらばらですが、共通事項が一つ。
それは、すべてが アナログ式 の 表示である時計ということ。
デジタルなのは、携帯電話のやつくらいです。

自分、アナログ人間ですから…と言いつつ、キーボードで作話している現実がありました。ウソでした。

まぁ、時計と言えばいろいろと思い出があるのですが。

見てない所でサボってるんじゃないかと疑うほどに、なかなか進んでくれず、授業中にイライラさせられたり、
あっという間に過ぎて、テストの終了の合図で茫然としたり。

総じて余計な事ばかりしてくださるんですよね。

しかしまぁ、今までも、そして、これからも、こいつらに囲まれて生活していくのでしょう。
思わず、

「助けて、アインシュタイン博士!」と叫びたくなります。

理論はさっぱりですが、時の流れがおそろしいものだとは、経験則で薄々気が付いておりますよ博士!

さて、ひとりごとはこれくらいにしましょう。
ご訪問、コメント、拍手など、感謝です!
作成中の小話が大層迷走中な傾向に陥りそうですが、よくよく考えたらいつも通りでした。


明日もがんばろう!お休みなさいませv

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「ながら」な秋!

ゆり
/・・・・・・・・・\

ただいま読書中…しばらくお待ちください。
ゆりは年がら年中、本を傍らに置いています。



こんばんは!
秋と言えば…スポーツの秋!食欲の秋!

そして、読書の秋!ですね。

今年の秋は、
オススメできる作家さんに、1人でも出会えるといいなぁ。

そんなことを考えながら、読書でもしましょう。

それ以外だと…

あちこち出かけて、話のネタを考えるもよし、
家に引きこもってごろごろしながら、話のネタを考えるもよし、
むしゃむしゃと食べ飲みながら、話のネタを考えるもよし、
音楽を聴きながら、ぼやぁーっと彼らを動かすイメージをしたり。

…このままだと、「話のネタを考え」ながら、他の何かをするってな感じになりそう(苦笑)

とりま、

去年の作品よりも数多く、話を作っていきたい。

これが、今の目標です。
大丈夫、ポメラさんもいらっしゃるから!
気休めを思いながら、ぼちぼちお休みします。

訪問、コメント、拍手ありがとうございます~
小話かいてきますので、どうぞまたいらしてくださいませv

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きょうはなんのひ体育の日!(残り3分少々)

しろうんどうかい

/きょうは一日白組さん!です\

体育の日にちなんで、今日は一日、自分を白組さんということにしたらしいしろ。
白組さんと呼ばないと、すごいふくれっつらでスネます。
はちは紅組さん、ゆりは桃組さんと呼ぶことにしてるみたいです。


ちなみに、あれはハチマキです。
なんでも全力で楽しもうとする彼の姿勢は、時に面倒くさいことを引き起こす原因にもなるみたいです。

こんばんは~
話は変わりますが、カチューシャは、元はロシア語ってのは本当なんですかね?
エカチェリーナが語源とかなんとか。
確かに、○○ーシャって女性の名前は、北方でよく聞くような気がします。
(アリーシャだったり、ナターシャであったり。)
ネットで得た知識なので、信憑性に危ういです。
が、本当ならびっくり。
ちょっと調べてみよう。

本日、本屋に行ったときのこと。
お目当ての本を見つけ、さぁ会計を!とレジを見たら、そこには大勢の人が!
皆々、雑誌や文庫本や漫画を持っております。うひゃーこれは並ばないと!

…結局、後日買う事にしました。
並ぶのに慣れていない田舎者でございました。
火急の物でもないので、またガラガラの時に冷やかしっぽく寄ってみようかなと。


明日は火曜日!
気合入れていくぞ~おやすみなさい!
コメント、拍手ありがとうございました!

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【小話】河童の腕の返却は、ぜひとも期限をお守りください (※延長不可)【更新】

かこちやん

↑今回の主役↑

自分の「小説」を「小話」と呼び始めたのはいつからだろう。
「小説」と言うほど、きちんとした体裁でも、しっかりしたものでもなく。「小話」の集合体が、もしかしたら「小説」になるのかなと。なればいいなと。なってほしいなと。ならせてやるよこのやろうと。
人知れず、涼しく野心を燃やしています。

ライトノベルの作者さんたちも「小説家」かと問われれば、ちょっと疑問を感じます。私のイメージと照らし合わせての感慨で、個人的な語感の問題です。大した意味はありません。

てなわけで、「小話」更新です。
主役のカコの説明記事はこちらで⇒カコ概要
一話完結です。さらりとどうぞ。

【河童の腕の返却は、ぜひとも期限をお守りください (※延長不可)】

金、茶、黒の物体が、うごうごと蠢いている。
不審に思い、その様子を赤と青のゴーグルを通して観察する、偵察中の少年が一者。

――また人間の子供か。

ゴーグルの少年・カコの視線の先、子供の持つそれぞれの髪色が反射し、水面に三色の影となって映っている。

カコはうんざりする。

――何の用事か知らないが、さっさとどこかへ去ね。

そう命じてやりたいが、伝える勇気すらない。

と、
茶髪は、背負っていたナップサックを河原の石の上に下ろした。緑とオレンジ色が入り交じるスナックの菓子袋を取り出し、封を切る。すると、他の子供たちは「おっしゃあ!」と、謎の雄叫びを上げながら、わっと群がった。
次に隣の黒髪が、カラフルなジュースの空き缶を砂利の上に広げた。3人はおのおの好みの物を取り、「かんぱーい!」などと騒いでいる。

――あぁ、なるほど。

カコは得心がいった。
今は秋口とは言え、未だ日中は暑い。
そんな気候であるから、水辺は大層に涼しく、過ごしやすい場所であろう。

――行楽の秋とも言うらしいしな。

それに、どうやらここには自分の探す”彼”は居ないようだ。
カコは、そろそろと姿を消そうとしていた。

そのとき。
中央に座る金髪が、飲み干したのであろう赤い缶を、空へと放った。それは綺麗な放物線を描き、まもなく、地へ引き寄せられるように落下した。
ぽちゃりと、流水が跳ね上がり、3人は、「ないっしゅー!」声を揃え、けらけらけらと笑った。
ゴミと化した容器は流されるがままに、下流にいるカコの傍を通りすぎようとした。

水中のカコは全身の血液が沸騰するような、かつ、底なしの穴に体が急落下していくかのような、得も言えぬ感情の波に呑まれた。

彼の体は、水と、その他諸々を組み合わせて出来上ている。川の憑者である彼にとって、水は命そのものであるからだ。強引ながら人間で例えるとするならば、
注射器をぶっさされ、血管に直接、アルコールを注入されるようなものだ。

だが、
単純に、怒りを爆発させることが出来ない。

というのも、

――人間に関わりたくない。

――できれば、距離を置きたい。

そう思う気持ちがあるのも、また然りであるからだ。

その頃、金髪の投げた2つ目の空き缶が、空を飛んでいた。しかし、葛藤ひしめくカコの脳内では、その事実を認識することさえ叶わない。

次の瞬間、
プルタブが入り込み、からりと音を立てながら宙を舞うそれは、見事、カコの頭に直撃した。

気づけば彼は、

「くそガキども!いい度胸だな!」

陸地に登っていた。

ひりひりする頭頂部をさすり、ゴーグルをかけることで

「これは人間じゃない人間じゃない。そう、かぼちゃだ!」

と、自分に思い聞かせながらも、威勢良く喧嘩を売っている、なんとも倒錯的な現状に戸惑うが、もはや後には引けない。
相手は子供で、自分は何倍も永く生きている憑者なのだから、ちょちょいのちょいのはずだ。

両の手に掴んだ二つの缶を、躊躇い無くぎりりと握りつぶす。
怯んで恐怖のあまり、「もうしません」と反省の意を述べるか、それはなくとも突然の川からの襲来者に驚き、逃走してくれるだろうとの算段だ。

だが、

子供の目線と推測した位置に存したるは、少年の鎖骨であった。三者三様、背丈にばらつきはあるが、いずれもカコを見下ろす高さを有している。
その中でも格段にやんちゃそうな中央の少年は、襟足の長い金髪を風になびかせながら、カコを睨み下ろした。遠目では把握できなかった、幼くも厳めしい顔立ちが、カコの目を制圧せんとばかりに歪んでいる。

「お前、ドコ校だよ?」

「さ、最近の子供さんは発育がよろしくてなによりですね。」

最初の勢いはどこへやら。
カコは今すぐ、川に戻りたい気分である。



水の流れが細まり、粘土質が剥き出しになった地上に、カコは拾った木の枝でがりがりと円を書く。
身構え、合図と共に勢いをつけて相手にぶつかり、円の外へ押し出す、至極簡単なゲームを仕掛けようとしている。
三人衆は皆、突然現れた妙なゴーグルをかけたカコを訝しげな視線で観察している。

しかし、

「お前ら、もしかして怖いのか?」

お決まりの軽い挑発に、
3人は円の中心へ意気揚々と乗り込んできた。

1戦目の行事の役割は、茶髪が担った。
カコと黒髪が向かい合う。茶髪が葉の付いた枝を降り下ろすと同時に、黒髪が地を蹴る。
カコは右へひらりと身を翻す。目的物を失い、無防備となった背中をぽんと押せば、子供は円の外へはじきだされる。
今度は茶髪。左へくるり。黒髪の敗因を間近で見ていたにも関わらず、まるで時差のある鏡合わせの事象のように、あっけなく円の外へ転がっていった。
左右対称に泥だらけになった二人が、目を丸くし、カコを見つめた。

カコは一種の爽快感を得ていた。

――なんと手応えのないことか!

最後に、岩場に座っていた金髪が悠々と立ち上がる。
茶髪と黒髪が、円を囲む。彼らが何か名前を呼んだが、カコには届かない。興味もない。この川で命を落とせば、話は別だが、それはそれで面倒だ。

――適当にお灸を据えてやればいい。

にひひと、ほくそ笑んでいた彼に、足払いが炸裂した。飛び上がって避ければ、顔面めがけて鋭い拳が繰り出される。今度はしゃがみ込んでかわす。なかなかの体さばきだ。

ゴーグル越しに見る彼の体はでかいが、敏捷性も高いようで、カコはひゅうと息を吐く。

――こりゃ、将来はろくでもないね。

そんなことを考えていると、肩を掴まれた。
3人の中で唯一、カコの動きを捉えたのだ。

・・・と感じたのは、子供たちだけであった。
気付けば、彼は川に投げ飛ばされていた。ぽちゃりと波を立てる様は、先ほどの空き缶と大差ないなと、カコは笑む。

――なんと愉快なことだろう!

胸のすく思いを得、円の中心で堂々と腕を組むカコとは対照的に、残された子供らは余裕なく騒ぐ。

「こいつ、なんなんだよ!」

「ぜんぜんあたんねぇよ!」

カコにしてみれば、その仕掛けは至極単純なものである。

つまり、掴まれる寸前、体を”溶かした”のだ。
人間は、水を掴むことは出来ず、だらだらと溢れさせてしまうから、その性質を応用した。
ただそれだけの、造作もないことだ。

――説明してやろうか?

得意げになったカコの前で、

黒髪の子供が茶化したように言い放つ。

「もしかして、化け物なんじゃねぇの!?」

その揶揄表現に、
突如、カコの脳内に、赤いリボンの少女が浮かんだ。
想像内の、その少女。
三日月のような口が開き、冷たい笑みを向けてくる。

「この・・・れ「零落童子と呼ぶな!!」

少女・・・黒蝶堂の憑者であるゆりを脳内から追い出すために、頭を抱え、叫んだ。
子供たちはびくりと肩を震わせ、瞬間的に狂乱したかのようなカコを見る。

同時に、
カコの背後で、鋭い閃光と、小さな破裂音が弾けた。

かと思うと、なにかがが吹き飛び、川にポチャリと落ちた。

カコは、左わき腹がやけに涼しくなったなと、右手で確認する。と、触れるはずの物が掌に収まらない。

…見れば、左腕が肘の先より無くなっていた。



「避けんなっ!」

カコは振り返る。
視線の先、音の根本には、紫煙くゆらせる一人の男が立っていた。
赤茶けた襟足の覗く黄色の帽子に、黒い手袋をはめた通常の制服で、色素の薄い瞳が、カコを射ぬく。

両者の中間地点で、金髪が川から這い上がってきた。
どうやら水を大量に飲んでしまったらしく、吐く息は荒い。小脇に浮き袋代わりの丸太を抱えている。

・・・と思いきや。

川に溺れ、藁をもすがる気持ちで掴んでいたそれは、水掻きの付いた五本指のある人の腕のようなもので。
それは、つまりはカコの左腕であった。
呆然とする彼は、腕を放すこともなく、妙な服をまとった彼と、ゴーグルの少年を交互に見比べるばかりである。

一方、割り込んできた男は

「誰が餓鬼と遊べと命じたかっ!?」

革靴の底を鳴らしながら、脇目も振らず、足場の悪い河原を進んでくる。
コメカミの青筋が、絵に描いたように美しい。

「き・・・鬼桐隊長。」

肘より下を失ったことでバランスを崩したカコは、その場に転倒し、視線を彼に据えたまま、わなわなと震える。失った腕の先からは、とめどなく透明の水が流れ落ちていく。

ゴーグルにかちゃりと、何かが突きつけられた。

それは、細身の短銃であった。
構えた男、「キトウ」と呼ばれた男はぐいと顔を寄せ、唾を飛ばさんばかりの勢いで口を動かす。硝煙の臭いが鼻を突く。

「見つけたのかっ!?」

「いえ・・・まだ・・・。」

鋭い目線に、舌打ち一つが突き刺さってくる。
体が竦み、しかし彼から視線が外せぬまま、後ずさりすることもままならないカコは、ただただ、相手の返答を待つばかりである。

カコの恐怖心を知ってか知らずか、
鬼桐は煙草を一つふかし、一度目を閉じる。
そして、勢いよく開き、

「いいから捕まえてこいっ!さもなくば地獄へ」

瞳孔さえ開きそうな目力で叫ぶ。
瞳が黄色く染まり、指は引き金に掛かったままだ。

カコは身震いが止まらず、

「わ、わかりましたって!」

よろけながらも何とか立ち上がり、川へと飛び込んだ。

「な・・・なんだったんだ?」

「あいつあれだ・・・!ヤクザって奴で・・・!」

カコが居なくなった河原の隅に、少年たちは取り残された。眉を八の字に下げ、座り込んでしまっている。
鬼桐が彼らを見た。というよりも、逃げようとする彼らを、その場に張り付けにするかのような鋭い視線で、睨みつけた。少しの間を置き、短銃を右のホルダーに戻せば、余裕のあるその動きとは対照的に、子供たちは今にも泣き出しそうである。

鬼桐は、目を逸らさず言う。

「お前ら」

「「「は、はいっ!?」」」

鬼桐は、半目で泥だらけ水被りの被害をそれぞれ被っている彼ら一人ずつの目を覗き込み、

「自分のヘソがあるか、確認した方がいいぜっ!」

一人の腹を黒い手袋越しの指で押した。

彼らは金縛りが溶けたかのごとく、一斉にTシャツの裾を捲り上げ始めた。俯いて確認するのも、顔を再び上げるタイミングも寸分違わなかった。

彼らの目に映ったのは、だだっ広い、単なる河原であった。まき散らしたスナック菓子の残骸と、握りつぶされた空き缶が二つ、足下に転がっている。

黄色い男は、忽然と姿を消していた。
何かが焦げる臭いだけが、辺りに漂っては、空へと消える。
彼らは、はっと我に返った。
誰にともなく、すべてをリュックへ押し戻し、我先にと土手へ駆け上がった。

川は再び、平穏を取り戻した。



ここからは、後日談である。

三人衆は黒髪少年の家に集まっていた。

彼らは、金髪が川で拾い持ち帰ってしまった腕らしきものを、年長者に見てもらおうと考えたのだ。

穏やかに孫とその友達を見守っていた老人の目は、それに焦点があった途端、鋭いものに変わった。

「間違いない、これは、河童の腕じゃ。今すぐ返してくるんだ。」

「またおじいちゃんが変なこと言ってる!」

年長者の言葉は、若輩者に受け入れられない事もある。
子供たちはひゃあひゃあと騒ぎ、腕を次から次へ、たらい回しにした。

それから三日後。

床の間に飾っていた河童の腕は、忽然と姿を消した。

【完】

ここまでお付き合いくださり、ありがとうございます!
鬼桐さんが初登場する話は、これ⇒夏夜の石畳を砕いて渡れ

かなり乱暴者ですが、努力家でもあります。
彼についても、また後日。

コメント、拍手ありがとうございます!
がんばらんば!

テーマ : オリジナル小説
ジャンル : 小説・文学

有意義な休日の過ごし方という本があったら立ち読みしてもいいかもしれない。

はち

↓に続き、はちバージョン。
らくがきって楽しいなぁ。頭が真白になるのです。

明日からは(世間では)3連休ですね。
たまには休みの日に早く起きて、午前中を有意義に過ごしたいと思いながら、
結局ぐだぐだと眠ってしまって、

気づけば ゆうがた(!) とか、次の日(!?) とかになっています。

小話の続きを構築したり、車でドライブしたり、なにもせずごろーんと惰眠をむさぼったり、本を読んだり、散歩をしたり。気持ちよくリフレッシュしたいものです。

まぁ、平日ものんべんだらりと過ごしているわけですが…(苦笑)

さて、
未来の自分にプレッシャーを与えたところで。
そろそろお休みしたいと思いますv
小話完成させるぞ!
拍手ありがとうございました!

テーマ : イラスト
ジャンル : 趣味・実用

【小話】雨降って、地固まる【更新】

いやー、寒い季節になってきましたね。北海道では初雪を観測したとかなんとか。
朝、顔を洗う水が冷たく感じられます。ひぃー。
というわけで。

小話更新です。
いつも通り、一話完結の、今日は特に、間の抜けた話です。
それでもよろしければ、どうぞお付き合いください。



【雨降って、地固まる】

「これ気に入ってたんですよ!」

「…また買ってくればいいだろ。」

しろが詰め寄り、詰め寄られたはちは首を左右に振る。

現況を簡単に説明するとするならば、
2人はいつものように揉めている。

はちは主張する。
誰かが傷つけば解決する問題じゃねぇだろ。
だから、オレの臑を力一杯蹴るのはやめろ、と。

「諦めろと言うのですか。」

「・・・それ以外に何がある?」

はちの投げやりな相槌に、しろの足技が止んだ。

どうやら、彼の説得は功を奏したようだ。
はちが椅子に座り直し、伸びをひとつ。

すると、
ヒンヤリとした風が、ズボンの裾をからげていく。
はちは頭痛を覚え、眼鏡のブリッジを押し上げた。
そのレンズ越しに、俯いたしろが冷気の上に立っている様子が見えた。

そして、
はちの体感温度は急激に下がった。

「・・・イヤです。これじゃないとダメなんです!」

まるで駄々っ子のような口振りのまま、再度はちに詰め寄るしろ。
彼が近づけば近づくほど、周りの温度が下がっていく。

主張を降り曲げようとしないしろが執着しているのは、黒蝶堂と同じアーケードに存在している小さな雑貨店で購入したガラス製のコップである。

だからといって、
決して高価なものではなくむしろ安価の部類に入るそれは、どこにでもある大量生産型の商品であり、おそらく、今も同じ型の物が店頭に並んでいるはずだ

と、はちは思っている。

であるからこそ、

「・・・代わりなんていくらでもいるんだぜ。」

慰めと言い訳の意味を込めた言葉を宙に投げた。

ところで、
「言い訳」というのは理由がある。

寝ぼけた彼がそのコップを取り落とした。
結果、それは黒蝶堂の床の上で見るも無惨に砕け散った。ただそれだけのことである。

しかし、
耳を貸そうとしないしろは、幼児も手に持った飴を落とすがごとき見事なふくれっ面である。能面のような顔で、無言でひび割れたガラスの欠片を集めている姿は、どことなく狂気じみている。

「・・・くっつきますかね。」

「危ねぇから止めとけ。手ぇ切るぞ。」

「はちには聞いてません。」

「オレもお前に言ったわけじゃねぇよ。」

そんな2人のどうしようもないやり取りを、棚の上から観察している少女がいた。

少女・ゆりは膝の上の分厚い本を畳む。
そして、ふわりと舞い降りると、2人の間に割って入った。

「貸して頂戴。」

白い彼に向き直り、白くしなやかな指を差し伸べる。
はちの存在などまったく視界に入らないような様子で、破片を堂長席に置き、指を回し始めた。

「おいおい、何でだよ・・・!」

少女の指が触れ、瞳は赤く染まり、少女の周囲の人間たちは息をのむ。

欠片はそれぞれが意志を持ったがごとく机上を走り、順々に並んだ。かと思うと、割れた本体にめがけて順序よく飛び移り、触れ合うとともに、彼らの境界線は瞬く間に消えていく。

言葉を失った彼らを前に、ゆりはしろのわき腹をつつく。しろははっと我に返り、

「すごい!魔法みたいですね!」

「魔法じゃないわ。」

ゆりは簡単に答える。

「私は、ここの憑者だから。」

このくらい取るに足りないわと、まるで、念を押すように、じっとしろの瞳を見上げた。

「ありがとうございます!はち、ゆりちゃんに免じて許してあげますよ!」

言うや否や、しろは駆けだし、ガラスを大切そうに戸棚の奥へとしまう。
その後頭部を見ながら、はちはゆりに耳打ちする。

「・・・一度壊れた物は、元には戻せねぇだろ。」

「あら、あれが手品だと証明できるの?」

はちは、顎に手をやり、少し考えるそぶりを見せた。

そして、

「・・・いや、さっぱりだ。」

降参だと肩をすくめる。

と、
ゆりは堂長席机上の、ティースプーンを拾い上げた。先ほどのコップに入っていた物で、取手の部分に洒落たアンティーク調の装飾が施された一品である。
彼女はそれを右手に持ち、左手を添えるように上下へスライドさせる。目を閉じ、親指に力を込める。はちの脳裏に、「超能力者」という嘘くささ全開のイカサマ師が映った。


しばしの沈黙。

そして、

結論から言えば、スプーンは、曲がらなかった。


「曲げねぇのかよ!」

「私はこの子を大切にしたいから。」

冷淡ともとれる口振りに、彼女の言い分はとても反しており、はちは疑わしさを感じる。
「本当に思ってんのか?」そう確認したくなるのだ。

思案に耽るはちの隣で、少女は口を開く。

「わかったでしょう。」

「・・・何が。」

「貴方は貴方しかいないのよ?」

はちは目で呼吸をするかのごとく瞳を見開き、矢のように飛んでくる少女の視線を感じ、

「・・・いや、さっぱりだ。」

半笑いを浮かべ、堂々と答えた。
その頬にスプーンが突き刺さった。

【完】


ここまでお付き合いくださり、ありがとうございます。
可愛いマグカップが欲しい、今日この頃でございます。

テーマ : オリジナル小説
ジャンル : 小説・文学

説明

秋雨

Author:秋雨
人間と憑者のライトホラー物語。

現実世界その他諸々の事象とは、一切関係ありません。著作権は放棄していません。なにかありましたら拍手からお願いします。

【管理人】

秋雨。成人済。

【主な登場者紹介】

黒川 はち

古書店黒蝶堂堂長。
気苦労の絶えない受難者。

氷山 しろ

黒蝶堂副長。
電波的言動の目立つ青年。

ゆり

黒蝶堂憑者。
冷静沈着な少女。

深見ヶ原 牡丹

深見ヶ原墓地憑者。
猪突猛進イノシシ娘。

カコ

川辺の憑者。
人間嫌いで鬼桐の部下。

鬼桐

煙草が手放せない隊長。
熱くなると誰にも止められない。

黒川 伊織

はちの祖父で先代堂長。
3年前に他界。

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