『銀世界』

早いもので、8月も終わりですね。
最近まで、毎日暑くてかなわないと思っていましたが、夕方からは涼しくなって。
秋が来ちゃうのかなぁと、期待半分不安半分な気分ですv

さて、HPの方をちょっとだけ改装してみました。
イラストページを簡素仕様に。トップページのイラストを差し替えて。
短編も、小話も、早く収納しなければ大変なことに…汗

表示など、おかしいとこがあれば教えてくださると助かります。

とにかく、↓から、今日の分の短編です。
どうぞお付き合いくださいv


【はちの月企画 一日一短編】

お題⑨『銀世界』


暑さとツッコミ疲れで、ぐったりのはち。

「少しでも雲が出てくれると、涼しくでしょうにね。」

しろは太陽光降り注ぐ表通りを見て、うーんと腕を組んだ。
しかし、首をかしげたそのポーズとは反して、どこか楽しげな表情ではある。

「とりあえず、その服を着替えてこい。長袖を着るな。見る方が暑い。」

「嫌です。僕にはこの服の、この温度が丁度いいんです。」

「…この変温動物が。」

「視覚に頼りすぎるのが悪いんですよ。これならどうです?」

扇風機にあおられて、部屋を舞う紙吹雪。
ごみ箱に入る予定だった書き損じの紙が、四角四方に破られ、ボウル一杯に盛られている。
一掴み、握っては空へ放る。

「ほら、雪みたいですよ!涼しいですよね?!」

「…拾っとけよ、それ。」

「もう少しで積もりますよ!雪合戦したいですね。」

少しも話を聞く様子の無いしろに、
はちは飽きれて、「はぁ」と溜息を零した。

ならこれならどうでしょう?
足元が白色で覆われたころ。
しろは2階から写真撮影用のレフ板を持ってきた。

「白い雪が積もったら、『銀世界』って言いますよね。」

レフ板をはちに渡し、机の前に立つ。

「まぁな。」

「白い酢飯を握ったら、銀シャリって言いますよね。」

「そうだな。」

「つまり、白色が輝いて銀になる。と言う事は、
僕、つまり『しろ』が輝く瞬間。この世界こそが、『銀世界』なのです!」

「なるほど。」

「さぁ、堂内の光を全部僕に集めるのです!」


得意げな表情で、ピースをかますしろ。

「でも写真を撮らねぇと意味がないんじゃねぇの…?って、違う!その超理論を、白紙に戻せ!今すぐにだ!」

ぼんやりとした頭では、ツッコミの言葉が遅れてしまうようだ。
無意識の内に、指示通り向けていたレフ板を力強く床にたたき落とし、天を仰ぐ。

机に突っ伏していると、いつの間にか意識を失ってしまったようだ。

甘い匂いで、霞んだ視界に色が戻ってきた。

はちは後頭部を掻き、席を立った。
のどがカラカラである。

若干の立ちくらみを覚えながら、水分を求めて台所へ向かう。

「おい、なにしてんだ。」

「近くの喫茶店から、借りてきちゃったんです。」

そう言って掲げたのは、赤いシロップだった。
テーブルの上には、小さなかき氷器と、透明のガラス陶器。

「懐かしいもんを見つけてきたな。」

「ゆりちゃんに聞いたら、教えてくれたんですよ。」

「雪が解けたら氷に成るんですから、これはつまり『銀世界』なのです!」

「…たまにはいいこというじゃねぇか。」

はちは薄く笑い、席に着いた。
たまには夏らしい事も悪くは無い、と築かれていく氷の山を目にしながら。


追記からお返事です⇒misia2009さん、ゆささん、夢さん
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misia2009さん

がんばりすぎず、適度に休憩をはさむのが効果的ですね!←
こやつらの日常にスポットをあてる機会は、今後少ないかもしれませんので
今こうやって短編が描けてうれしいです♪

こちらこそ!
コメント拍手をいただけて、本当に感謝しているのです。
こんなへぼいお返事ですが、読んでくださってありがとうございます><


ゆささん

はちの熱中症対策は、かき氷に決定したようですv

朝から、さ、32度…ですか!
気をつけないと、寝ているうちに蒸発してしまうかもしれません。
早く涼しくなって欲しいものです。

夢さん

実際しろがいたら、きっといらいらすると思いますv
遠くから見るだけで、あまりかかわりたくない気が…w

我慢大会は、自分との闘いですね。
我慢した後のアイスは、最高なのですv

はい!
夏休みの宿題に追われる小学生張りに、がしがし描いていきたいと思います!

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秋雨

Author:秋雨
人間と憑者のライトホラー物語。

現実世界その他諸々の事象とは、一切関係ありません。著作権は放棄していません。なにかありましたら拍手からお願いします。

【管理人】

秋雨。成人済。

【主な登場者紹介】

黒川 はち

古書店黒蝶堂堂長。
気苦労の絶えない受難者。

氷山 しろ

黒蝶堂副長。
電波的言動の目立つ青年。

ゆり

黒蝶堂憑者。
冷静沈着な少女。

深見ヶ原 牡丹

深見ヶ原墓地憑者。
猪突猛進イノシシ娘。

カコ

川辺の憑者。
人間嫌いで鬼桐の部下。

鬼桐

煙草が手放せない隊長。
熱くなると誰にも止められない。

黒川 伊織

はちの祖父で先代堂長。
3年前に他界。

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