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『時告げ』つづきます

【はちの月企画 一日1短編】

お題12 『時告げ』


抵抗むなしく、喉の奥が熱く焦げ付いていく。
まとわりつく粘着物質に、声を上げることすら叶わない。
呼吸が浅く、早くなる。
心臓が激しく自己主張を始め、浮かぶ薄い涙と遠くなる世界に、だんだんと視界が霞んでいく。
このままでは、白に堕ちる。

が、状況把握に頭が追いつかない。

落ち着け、落ち着け冷静になれ。

今、何を、オレは、だれで、どこで、、どれで、だれが、いつ。

…だめだ。

落ち着こうとすればするほど、意識は堕ちていこうとする。

こんなわけわからねぇとこで、オレは死ぬのか。

せめてここが畳の上かどうか知りたいものだ。

やっぱり最期は畳の上で迎えたいね、

ってこれはじいさんがよく言ってたな。

しろは、焼香の一つでも

…いや、あいつに期待するのは、のれんに釘を打ちつけるくらい無駄な事で

…ん?それじゃ、客が頭をぶつけちまうな。

何てことしやがるんだ、あいつは。
いつも余計な事ばかり。

まぁ、うちに客がいねぇのが、幸いか。
慰謝料請求されるとこだったぜ。
この場合は、建築法とかいうのに引っかかるのか?

そういや、耐震の工事も考えねぇと。

地震が来たら、この町で一番に瓦礫を築くのは間違いなく、うちの一帯だ。

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説明

秋雨

Author:秋雨
人間と憑者のライトホラー物語。

現実世界その他諸々の事象とは、一切関係ありません。著作権は放棄していません。なにかありましたら拍手からお願いします。

【管理人】

秋雨。成人済。

【主な登場者紹介】

黒川 はち

古書店黒蝶堂堂長。
気苦労の絶えない受難者。

氷山 しろ

黒蝶堂副長。
電波的言動の目立つ青年。

ゆり

黒蝶堂憑者。
冷静沈着な少女。

深見ヶ原 牡丹

深見ヶ原墓地憑者。
猪突猛進イノシシ娘。

カコ

川辺の憑者。
人間嫌いで鬼桐の部下。

鬼桐

煙草が手放せない隊長。
熱くなると誰にも止められない。

黒川 伊織

はちの祖父で先代堂長。
3年前に他界。

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