時告げ 3

目をかっとひらき、見えた腕をがしりと掴む。

「グッモーニン、いい朝ですよ!」

「やっぱりお前の仕業か…!」

「あれ、朝から動きが素早い…やっぱり、効果があるんですね!」

事態の首謀者は、予想通り、しろであった。
ボウル左手、右手には茶色に覆われたへらを持っている。

「なにを食わせた?」

「あっためたチョコレートです!知ってますか?寝起きにチョコを食べると、目覚めがよくなって、低血圧の人にもお勧めだそうですよ!」

通りで、口中が甘ったるいわけだ。

「あぁ、おかげで目が覚めたよ。気分は最悪だがな。」

なぜですか?と首を傾げるしろ。

「問題は二つ。食うのは寝起きであって、睡眠中じゃねぇ。アイムスリーピンナウ、OK?」

しろの知識の仕入れどころに、心当たりがあった。
店頭に置いた、若者向け雑誌。

「ゲットアウト後が、効果bigですか?」

やはり、合っていたようで、しろも嬉しそうに笑っている。

【爽やかな目覚め特集】

その次ページには、

「アイムノット夢遊病、ソー、ウェイクアップ後がピンポン。それに、量はボウルいっぱいじゃなくて、ひとかけら程度がベター。」

【ワンポイント英会話講座】が掲載されていた。
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説明

秋雨

Author:秋雨
人間と憑者のライトホラー物語。

現実世界その他諸々の事象とは、一切関係ありません。著作権は放棄していません。なにかありましたら拍手からお願いします。

【管理人】

秋雨。成人済。

【主な登場者紹介】

黒川 はち

古書店黒蝶堂堂長。
気苦労の絶えない受難者。

氷山 しろ

黒蝶堂副長。
電波的言動の目立つ青年。

ゆり

黒蝶堂憑者。
冷静沈着な少女。

深見ヶ原 牡丹

深見ヶ原墓地憑者。
猪突猛進イノシシ娘。

カコ

川辺の憑者。
人間嫌いで鬼桐の部下。

鬼桐

煙草が手放せない隊長。
熱くなると誰にも止められない。

黒川 伊織

はちの祖父で先代堂長。
3年前に他界。

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