『時告げ』まとめver.

読書の秋

「黒蝶堂読書強化月間」

今月は読みたい本がたくさんあるぞ(個人的感想)

お久しぶりです!
やっと、生還する事が出来ました…!

地獄終了後の、充電に時間がかかりましたが、
そろそろと再開いたしますので、どうぞよろしくお願いいたします。

そしてそして、
不在の間も、御訪問、コメント、拍手などなど、本当にありがとうございます!

追記から、お返事しておりますので、
「今更か!」と思われると思いますが、見てくださると嬉しいです。

うぉっし!と、心を新たにしました。


もう10月?一体何のこと(殴

↓↓さて、まずは携帯からの更新分のまとめから↓↓

【前置き】視点ははち。話題の突拍子の無さと、ゆるさは相変わらず以上です。そう、仕様です。

【はちの月企画 一日1短編】

お題12 『時告げ』


抵抗むなしく、喉の奥が熱く焦げ付いていく。
まとわりつく粘着物質に、声を上げることすら叶わない。
呼吸が浅く、早くなる。
心臓が激しく自己主張を始め、浮かぶ薄い涙と遠くなる世界に、だんだんと視界が霞んでいく。
このままでは、白に堕ちる。

が、状況把握に頭が追いつかない。

落ち着け、落ち着け冷静になれ。

今、何を、オレは、だれで、どこで、、どれで、だれが、いつ。

…だめだ。

落ち着こうとすればするほど、意識は堕ちていこうとする。

こんなわけわからねぇとこで、オレは死ぬのか。

せめてここが畳の上かどうか知りたいものだ。

やっぱり最期は畳の上で迎えたいね、

ってこれはじいさんがよく言ってたな。

しろは、焼香の一つでも

…いや、あいつに期待するのは、のれんに釘を打ちつけるくらい無駄な事で

…ん?それじゃ、客が頭をぶつけちまうな。

何てことしやがるんだ、あいつは。
いつも余計な事ばかり。

まぁ、うちに客がいねぇのが、幸いか。
慰謝料請求されるとこだったぜ。
この場合は、建築法とかいうのに引っかかるのか?

そういや、耐震の工事も考えねぇと。

地震が来たら、この町で一番に瓦礫を築くのは間違いなく、うちの一帯だ。

断言してもいい。
まさに、命をかけてもいい。

だが、問題は金だ。1から造り直した方が、補強よりも安くあがるか?
オレの保険料は大したことねぇだろうが、ちったぁ足しになるはずだ。
だが、なにをするにせよ、ゆりと話をつけねぇとな。
あいつは店の憑者だとか、戯れ言を吐いてるからな、この際はっきりさせようじゃねぇの。
もし黒蝶堂が無くなったら、てめぇはどうなるんだ?ってな。

…まて、オレの最期の収入を、増築費に遣わせるのか?
死人に口無しとは言えど、抵抗権くらいあるはずだ。

法的に、しろとゆりには相続権は存在しねぇ。

だが、ゆりなら戸籍の改変くらい朝飯前だろう。

「なら僕は、はちの兄貴で、ゆりちゃんは娘と書き換えておきましょう。」

「不本意だけど、我慢するわ。店のためだもの」

…想像に難くない。
もしくは、事故死と嘯き、ありもしない事実をでっち上げて、赤の他人から慰謝料をふんだくるかもしれない。

あり得ないか?
いや、あいつらなら、やる。


…だめだ!
このまま死ねるか!!


第一、結婚もしてねぇのに娘がいてたまるかってんだ。
ご近所さんに、なんて噂されるか…考えただけで背筋が凍る。

目をかっとひらき、見えた腕をがしりと掴む。

「グッモーニン、いい朝ですよ!」

「やっぱりお前の仕業か…!」

「あれ、朝から動きが素早い…やっぱり、効果があるんですね!」

事態の首謀者は、予想通り、しろであった。
ボウル左手、右手には茶色に覆われたへらを持っている。

「なにを食わせた?」

「あっためたチョコレートです!知ってますか?寝起きにチョコを食べると、目覚めがよくなって、低血圧の人にもお勧めだそうですよ!」

通りで、口中が甘ったるいわけだ。

「あぁ、おかげで目が覚めた。気分は最悪だがな。」

なぜですか?と首を傾げるしろ。

「問題は二つ。食うのは寝起きであって、睡眠中じゃねぇ。アイムスリーピンナウ、OK?」

しろの知識の仕入れどころに、心当たりがあった。
店頭に置いた、若者向け雑誌。

「ゲットアウト後が、効果bigですか?」

やはり、合っていたようで、しろも嬉しそうに笑っている。

【爽やかな目覚め特集】

その次ページには、

「アイムノット夢遊病、ソー、ウェイクアップ後がピンポン。それに、量はボウルいっぱいじゃなくて、ひとかけら程度がベター。」

【ワンポイント英会話講座】が掲載されていた。

そんな事まで思い出せたのは、糖分のおかげなのかもしれない。

先ほどまで死にそうな『時告げ』を受けていたとは思えないほど、気分が落ち着いていた。

「一つ、聞いていいか?」

「いえす」

「…このチョコは、誰のだ?」

「もちろん、ゆりちゃんのです!」

答えるきらきらした、しろの笑顔の向こう。

冷たい少女の笑みが、オレの目に突き刺さった。

【終】

短編がんばるぞ!ってことで、ランキングですv
気が向いたら、おしてやってください。



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misia2009さん


拍手ありがとうございます本当に、遅くなりました…!
地獄は、想像以上に、とても涼しいところでした。いえ、非常に寒いところでした。
だらしなくも若干、風邪気味な気分です。

季節の変わり目ですので、misia2009さんも御自愛くださいませ><

「その口元の汚れこそ、動かぬ証拠よ!」
「ちがう!オレは流し込まれただけだ!」

こうですねv
ぴったりジャストな表現、ありがとうございますv

8月が遠ざかっておりますが、小話頑張ります!
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テーマ : オリジナル小説
ジャンル : 小説・文学

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説明

秋雨

Author:秋雨
人間と憑者のライトホラー物語。

現実世界その他諸々の事象とは、一切関係ありません。著作権は放棄していません。なにかありましたら拍手からお願いします。

【管理人】

秋雨。成人済。

【主な登場者紹介】

黒川 はち

古書店黒蝶堂堂長。
気苦労の絶えない受難者。

氷山 しろ

黒蝶堂副長。
電波的言動の目立つ青年。

ゆり

黒蝶堂憑者。
冷静沈着な少女。

深見ヶ原 牡丹

深見ヶ原墓地憑者。
猪突猛進イノシシ娘。

カコ

川辺の憑者。
人間嫌いで鬼桐の部下。

鬼桐

煙草が手放せない隊長。
熱くなると誰にも止められない。

黒川 伊織

はちの祖父で先代堂長。
3年前に他界。

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