夢のあと 2

前作⇒夢のあと 1

切り具合にもよりますが、あと1話か2話続きます。
完結したら、まとめる予定です。

【夢のあと 2】

堂内奥間にて。

「奇跡が起こったんです!」

と騒ぐ彼が、自身の治療費と巻き添えになった本の修繕費、それに、棚の修理費の合計が
2000円札一枚ぽっちでは到底賄えないという事実を知れば、少しは静かになるだろうか。

いや、

「奇跡はお金じゃ計れないんですよ!」

と主張し始めるしろの姿が目に浮かぶから、この台詞は逆効果だろう。

そんな結論に達したはちが、

「君の行動理由とその目的及び経過について、要点だけ、簡潔に詳しく述べよ。」

と、医療箱片手に、感情を切った声音で問えば、

しろは異様なほどキラキラと輝く瞳を、はちへと向けた。

「真黒い犬がいて、ふわふわーな毛並みをずっと堪能してて、すっごく可愛かったんです。」

一般人にとっては大げさとも思える身振り手振りと、感情豊かな声で応えている。

はちはふぅむ、と腕を組み、首を傾げた。

そう。

熱意は火傷しそうなほど伝わるのだが、

打ち所が悪かったのか、
手当に失敗したのか、
運悪く神経が切れたのか。

誠に的を得ない、かつ文法もむちゃくちゃな表現に、はちは脳内がかき乱されるような感覚を覚える。

突発的頭痛に眉根をひそめながらも、はちが

「んな説明じゃ、お前の行動理由につながらねぇよ。」

と返せば、

「すごく利口なわんこでしたから、はちって名前ではありませんでしたね。」

更に不可解なヒントが与えられた。

「話は見えんが、バカにされた事はわかったぞ。」

「はちは話が目に見えるんですか!?その眼片方だけ下さい!」

「やらん!自前のがあるだろうが!」

話の通じぬ人間の相手ほど、疲れるものは無いな。

はちの口から、深い深いため息が漏れた。


【続】

書いたら意外に短い事実に気付いて驚愕。

追記からお返事です⇒misia2009さん

短編がんばるぞ!ってことで、ランキングですv
気が向いたら、おしてやってください。



fc2ブログで当ブログは何位でしょうか…

にほんブログ村 小説ブログへ
にほんブログ村

ブログランキング!

拍手・感想・苦情等は以下のアイコンよりどうぞ!
拍手だけでも大歓迎v
お返事は
次の記事でしてます(*´∀`*)


お返事

misia2009さん

甘やかされると、最大限まで甘えてしまいます…!

>いざ終わるとなるとさびしい
なんとなく、わかります。
はちたちの話も、きっとまだ長々と続くと思われますが、彼ら以外にもこれから先
焦点を当てていくと、彼らだけに力を入れる機会が少なくなってしまうはずで。

そうなる前に。
話の根底になる土台は、表現したいなぁと思ってますv
結構話を描いたはずなのに、まだまだ見切り発車具合が笑えます^^(いや…笑えないか)
話の改稿も視野に入れてますので(遠い目)
いましばらくは、だらだらにお付き合いください。

スポンサーサイト

テーマ : オリジナル小説
ジャンル : 小説・文学

コメントの投稿

非公開コメント

説明

秋雨

Author:秋雨
人間と憑者のライトホラー物語。

現実世界その他諸々の事象とは、一切関係ありません。著作権は放棄していません。なにかありましたら拍手からお願いします。

【管理人】

秋雨。成人済。

【主な登場者紹介】

黒川 はち

古書店黒蝶堂堂長。
気苦労の絶えない受難者。

氷山 しろ

黒蝶堂副長。
電波的言動の目立つ青年。

ゆり

黒蝶堂憑者。
冷静沈着な少女。

深見ヶ原 牡丹

深見ヶ原墓地憑者。
猪突猛進イノシシ娘。

カコ

川辺の憑者。
人間嫌いで鬼桐の部下。

鬼桐

煙草が手放せない隊長。
熱くなると誰にも止められない。

黒川 伊織

はちの祖父で先代堂長。
3年前に他界。

メニュー
twitter
    更新情報配信中