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【小話】微々々々の黄金週間【更新】

氷山しろとの会話の噛み合わせが悪いのは、今に始まったわけではない。
ちまたでは黄金週間などと言って、経済的に余裕のあるものは外の世界へ、余裕のないものは内なる世界へ、そしてワーカーホリックたちは今日も今日とて飽きずに仕事場へ足を向ける。その思考がどこにあるのかは人それぞれだが、そんな世間の片隅で、黒蝶堂の面々はいつも通りに時を過ごしている。

「お休みらしいですよ、世間では。」

内なる世界へ旅立つ準備をする者が、ちらほらと現れ始めた数日前。祝日とあってか、黒蝶堂では客人の微々々々増が確認された。

「・・・関係ねぇだろ。」

「何に対してのかしら?」

「・・・心を読むなっての。」

黒蝶堂の堂長・黒川はちは斜め上へと視線をやる。少女の白い足が、きちりとそろえられているのが見えた。

「若干の差異に理由を求めるのは、貴方達の性分なのかしら。」

「・・・なんでも理由があった方が、まぁ都合がいいからだろ。」

色々とな。
堂長は堂長席で、帳簿をめくった。

「嘘だったら、許しませんからね。」

人差し指を立て、笑って述べる青年に、

「・・・嘘だって、それらしければ本当に思えるだろ。」

はちは肩をすくめ、少女はわずかに口角を上げた。

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テーマ : オリジナル小説
ジャンル : 小説・文学

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説明

秋雨

Author:秋雨
人間と憑者のライトホラー物語。

現実世界その他諸々の事象とは、一切関係ありません。著作権は放棄していません。なにかありましたら拍手からお願いします。

【管理人】

秋雨。成人済。

【主な登場者紹介】

黒川 はち

古書店黒蝶堂堂長。
気苦労の絶えない受難者。

氷山 しろ

黒蝶堂副長。
電波的言動の目立つ青年。

ゆり

黒蝶堂憑者。
冷静沈着な少女。

深見ヶ原 牡丹

深見ヶ原墓地憑者。
猪突猛進イノシシ娘。

カコ

川辺の憑者。
人間嫌いで鬼桐の部下。

鬼桐

煙草が手放せない隊長。
熱くなると誰にも止められない。

黒川 伊織

はちの祖父で先代堂長。
3年前に他界。

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